家庭用脱毛器の種類はどんなものがあるの?
家庭用脱毛器は大きく分けて
「フラッシュ式」、「レーザー式」、「サーミコン式」、
「超音波・高周波式」、「泡脱毛」「バルジ式」の
6種類があり、それぞれ特徴も異なります。
皆さんはこの種類の中から自分に合った物を選ぶ事になります。
フラッシュ式
家庭用脱毛器や脱毛エステで最も多く使われているタイプの脱毛器です。
仕組みとしては、黒い色素に反応するIPL(インテンスパルスライト)という光をお肌に当てます。
IPLの光はレーザーと違い単一の光ではなく、幅広い様々な波長を含む光になります。
その光から、フィルターを使って脱毛に必要な光の波長だけを取り出して脱毛していくのです。
特徴としては、お肌との距離が離れるほど光が拡散しますので、
お肌に余分な熱を加える事なく、毛根部分だけに力を集中させる事が出来ます。
そのため、お肌へのダメージが少なく痛くないのが特徴です。
また、レーザー脱毛よりも照射範囲が広く、
少ない照射回数でも広範囲の処理ができます。
商品によって異なりますが、
効果を実感するのはレーザーより遅く、
照射回数を増やす事で徐々にムダ毛ケアをしていきます。
因みにこのIPLは美容外科で肌トラブルの治療としても使われていて、
フラッシュ式の中には美顔器として使えるものもあります。
よくフラッシュ脱毛をした後、美肌になったという声を聞きますが、
それはIPLの影響によるものです。
(もちろん家庭用に出力を抑えてある)
ですから、フラッシュ式を購入する際は美顔器としての機能も付いているものを購入すると良いでしょう。 フラッシュ式に関してはさらに詳しく以下のページでも紹介しております。
フラッシュ式のメリット
- 比較的痛みが少ない
- 美肌効果が高い
- 高性能の商品を使えばサロンと効果は変わらない
- 照射面積が広い
フラッシュ式のデメリット
- 製品によって性能にバラつきがある
- 低価格な物は性能が低い
フラッシュ式はほぼIPL
家庭用脱毛器や脱毛サロンで使われる光の種類は、
SHR脱毛、SSC脱毛、IPL脱毛などがあります。
それらを総じてフラッシュ脱毛と言い、
家庭用脱毛器で使わている光の種類の多くはIPLです。
脱毛サロンもIPLが最も多いようです。
これらの違いは単純に光の種類で、
IPLの特徴は他の光よりメラニンへの吸収力が高く、
効果が高いため、少ない回数でムダ毛ケアを完了出来る事です。
しかし、その分他の光に比べお肌へのダメージはあります。
もちろん、ダメージがあると言っても家庭用脱毛器や脱毛サロンでは
そこまで高い出力が出せないので痛くて使えない出来ないという事はありません。
今色々な光の種類はありますが、
おすすめは間違いなくIPLです。
レーザー式
医療脱毛で使われる方式で、家庭でもレーザー脱毛を体験することが出来ます。
家庭用レーザー脱毛器は医療レーザー脱毛より出力を下げているため、
医療機関でなくもより安全に使えるようになっております。
脱毛の仕組みはフラッシュ脱毛と同じでも光の種類が違います。
フラッシュ脱毛の光は拡散しやすく、お肌に届く手まで光の力が弱まりますが、
レーザーの光は力を分散させることなく、直線的にお肌に届くので、
より効果が高くなります。
ただ、その分お肌へのダメージも強く、フラッシュ式に比べて痛みがあります。
また、家庭用レーザー脱毛器は、照射範囲が狭く、全身脱毛にはあまり向きません。
例えばレーザー式のトリアとフラッシュ式のケノンを比べれば、
ケノンはトリアの約10倍の照射面積があり、
単純にトリアなら10倍の時間と手間がかかる計算になります。
しかし今はフラッシュ式が主流で、
あまりレーザー式は使われておりませんし、そもそもレーザー式はトリアしかありません。
レーザー式のメリット
- 剛毛への効果ならサロンよりも高い
- 少ない回数で効果を実感できる
レーザー式のデメリット
- 痛みが強く敏感肌の人は続けられない可能性がある
- 照射面積が狭く処理に時間がかかりムラができやすい
- 産毛への効果は若干弱い
- 家庭用では一種類しか販売されていない
サーミコン式
サーミコン式(熱線式除毛器)は、
熱線の力でお肌表面に出ているムダ毛を焼き切る方式です。
このサーミコン式は、フラッシュ式やレーザー式のように
毛乳頭にダメージを与えてムダ毛を生えにくくする脱毛とは違い
お肌の表面に出ているムダ毛をその都度処理する除毛です。
イメージとしては電気シェーバーです。
ですので、毛が生えにくくなったり、毛なくなったりすることはありません。
しかしメリットもあり、お肌に刃がふれるカミソリと違い、
熱線はお肌に直接触れないので、カミソリ負けで肌荒れする人にはおすすめです。
(痛みは若干ある)
また、電気シェーバーよりも綺麗にムダ毛を処理する事が出来ます。
敏感肌でカミソリは使えなく、電気シェーバーなら綺麗にムダ毛を処理できないという人には
サーミコン式は良いかもしれません。
サーミコン式のメリット
- 電気シェーバよりムダ毛を綺麗にできる可能性がある
- カミソリよりはお肌に優しい
サーミコン式のデメリット
- 脱毛する事は出来ない
- 除毛する事を考えれば価格が高い
- 電気シェーバーよりお肌にダメージがある
超音波・高周波式
【参照】超音波脱毛器チャームエコー
超音波と高周波はほぼ同じで、ピンセットで毛を挟み、超音波と高周波を流すことで熱を与え、
痛みや抵抗をなくして毛を抜くという仕組みです。
やりはじめは多少痛みはありますが、徐々に慣れてくることで痛みがほぼ感じなくなります。
使い方としては、毛抜きのようなイメージで、主に眉毛やムダ毛1、2本処理したいケースです。
腕や脚、ワキなど広範囲に脱毛したい場合は時間がかかりすぎてお勧めできません。
また超音波・高周波式は、フラッシュ式やレーザー式のように
毛細細胞にダメージを与えるわけではないので、毛の生える量が減ったり、
生えなくなったりするわけでもないと理解して下さい。
ただ、毛を抜きますから毛周期が乱れ若干毛が生えてくるのが遅く感じる方もいると思いますが、
毛の量がそもそも減るわけではありません。
何にせよ、超音波・高周波式はエステサロンで行うような脱毛ではなく、
ムダ毛処理の補完的な役割です。
超音波・高周波式のメリット
- 綺麗にムダ毛が抜ける
- 眉毛や目立つ毛の処理がしやすい
- お肌への刺激が少ない
超音波・高周波式のデメリット
- 脱毛する事は出来ない
- 毛を1本ずつ処理するため手間がかかる
泡脱毛
ヘッドにボディーソープや石鹸の泡を付けてムダ毛処理します。
パナソニックのソイエがこのタイプです。
仕組みとしては、先端のローラーに毛を挟んで抜く方式で、
フラッシュ式やレーザー式のように発毛を抑える効果はありません。
つまり、脱毛ではなく除毛器です。
泡を付けて除毛するのでお肌に優しい印象を受けますが、毛を毛根から無理やり抜くため、
血が出たり、埋没毛になるケースもあります。
泡脱毛はあくまでも表面に出ているムダ毛を一時的に処理するものですから、
脱毛するという需要にも応える事はできないと理解して下さい。
泡脱毛のメリット
- 除毛効果は高い
泡脱毛のデメリット
- 脱毛する事は出来ない
- お肌への負担が大きい
バルジ式
【参照】Need(ニード)
一部のクリニックや脱毛サロンでも行われている脱毛方式です。
サロンやクリニックでは「ハイパースキン脱毛」「蓄熱式脱毛」「SHR脱毛」とも呼ばれています。
バルジ式とは発毛因子を作り出すバルジ領域(毛包幹細胞、色素幹細胞)に
低温の熱を数回に分けて当てる事で脱毛していく仕組みです。
従来のフラッシュ脱毛やレーザー脱毛のように
毛の黒い色素に光が反応して毛乳頭に高温の熱を与える方法でないので、
お肌に優しく、色黒や日焼けした肌でも照射する事が出来ます。
そのため、子供や敏感肌の人、VIO脱毛に適しています。
しかし、産毛には効果が高いのですが、
出力が弱いので、剛毛への効果は若干弱くなり、
脱毛回数も増えてしまいます。
また、バルジ式脱毛はまだ新しい技術で、
実証結果が少なく未知数な面もあります。
というのもバルジ領域が発毛因子を含むと発見されたのは2000年~20001年で、
何処から何処までがバルジ領域なのか正確にはまだわかっていません。
【参考サイト】新宿のビューティースキンクリニック
まだわからないのに正確に光を当てる事は難しく、
正確に光が当たらない可能性があるということは、
しっかりと脱毛できるのかわからないとも言えます。
(今のところは効果はしっかりと出ている)
さらに言うと、バルジ式脱毛は家庭用では普及していなくて、
唯一家庭で使えるニードという商品は20万円もしてしまいます。
正直20万円も出してバルジ式脱毛をする意味はありません。
これから先バルジ式が普及して価格が安くなれば検討しても良いのですが、
現時点はフラッシュ脱毛かレーザー脱毛がベストです。
バルジ式のメリット
- 痛みが少ない
- 産毛への効果は高い
- 色黒肌にも照射できる
- 子供の脱毛におすすめ
バルジ式のデメリット
- 剛毛への効果は若干弱い
- 脱毛回数が増える
- 本体価格が高すぎる
- 家庭用では一種類しか販売されていない
家庭用脱毛器の種類別比較
それぞれの家庭用脱毛器の「脱毛効果」「痛み」「脱毛期間」の比較をしてみます。脱毛効果 | 痛み | 脱毛期間 | |
フラッシュ式 | ○ | ○ | ○ |
レーザー式 | ○ | × | ○ |
サーミコン式 | × | △ | × |
超音波・高周波式 | × | × | × |
泡脱毛 | × | × | × |
バルジ式 | △ | ○ | × |
ここで紹介した比較はあくまでも目安で、使う脱毛器によっても異なります。
例えば、フラッシュ式は種類が多く、性能が高い商品もあればそうでない商品もあります。
また、家庭用ではレーザー式やバルジ式は逆に数が少なく、
一概に比較できません。
ただ、その3つ以外の種類は、
そもそも根本的に脱毛すら出来ませんから、
どれを使おうとも評価は変わらないと思います。
どのような種類の脱毛器を使ってもすぐに効果は出ない
脱毛器には様々な種類はありますが、
どんな商品を使ってもすぐに効果がでるわけではありません。
回数を増やしていくことで、徐々にムダ毛ケアをしていきます。
もちろん、それは脱毛サロンでもクリニックでも同じです。
脱毛は、光の熱を利用してムダ毛ケアをしていきますが、
一回の照射で全てのムダ毛が処理できるわけではありません。
部位によって回数は事なり、クリニックで5~6回、
家庭用脱毛器や脱毛サロンでは15~18回以上が必要です。
家庭用脱毛器はどの種類を選べば良いのか?
家庭用脱毛器を購入するなら、フラッシュ式を選ぶのが良いでしょう。
他の種類は癖が強く、脱毛器と呼べない物もあります。
そもそもフラッシュ式以外、市場に出回っている製品自体少ないですから、
必然的にフラッシュ式を選ばなければいけなくなります。
実はこのページで本当に言いたかった事は、各脱毛器の種類の特徴をお話したいのでなく、
フラッシュ式しかほぼ選択肢がないということです。
たまに新方式の脱毛器が出たと魅力的に販売ページで紹介されていますが、
実際は脱毛できるとは言い難い物ばかります。
簡単に言うと、「家庭や脱毛エステならフラッシュ脱毛」、「医療ならレーザー脱毛」と理解しておけば良いと思います。
家庭用脱毛器の選び方に関しては、次のページで詳しくお話しております。
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